ソウルメイト~男女の親友ってあるの?
奈緒は無表情に言われるがままに・・

すると、光に当たった指輪の裏側に文字が浮かびあがった・・。

「ん~?なんかクサイこと書いてあるなぁ…」

奈緒は指輪に、

細い目を

尚細めても小さく書いてあるメッセージを見てハッとした。

…心の衝動を必死に押さえ、

喜びと複雑な心境をとっさに隠した。

「なんて書いてあんの~?!」

すかさず、

見せろ!と手を伸ばし愛華が身を乗り出す。

「こらっ!愛華は見ちゃだ~め!オレと奈緒のヒ・ミ・ツ!なっ?奈緒!」

瀬那は愛華を遮り

「奈緒、別に普段はそんなもん、隠しときゃ~いいじゃん。いい女になれるお守りだと思ってさ。有り難く受け取っとけよな」

瀬那はひと仕事を終え、

ふ~っ

と、息をつき、乾いた喉を潤すために

奈緒と同じ緑茶ハイを注文した。

愛華は冗談めかしく

「ずっる~い、私にも頂戴よ!」

そう言って頬を膨らませたが顔は笑っている。

愛華は、なんだか嬉しいのだ。

瀬那と奈緒、結ばれて当たり前だった昔から、

いや、お互いよりも愛華だけがそれに気付いていたからだ。

どう歪んでどんな形になっても

瀬那と奈緒の二人は

双子の様な

誰も壊せない

幸せなものであったという事。

奈緒は

「瀬那、ありがとう。」

そして続けた。
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