ソウルメイト~男女の親友ってあるの?
「私も!ご褒美ー」

奈緒が言うと

「おまえ馬鹿だろ・・、指輪やったばっかじゃねーか」

と、瀬那は奈緒にデコピンした。

「いった~い!もう!あったまきた!横っ腹だせ!つねってやる」

怒ってる奈緒は空しく二人にシカトされ・・・

「ハイハ~イ!!私が当てる!!当たったらこの店、アンタのおごりだからね!」

真っ先に手を挙げたのは愛華だ。

愛華はこういったクイズ形式にいつも無心で反応を示す。

「お~いいぜ。ハズレたらオマエの奢りな。」

なんでよー、

愛華はむくれたがすぐに答えた。

「この店のサービス!だって、用意するにはちゃっちくないかね?」

愛華はニヤニヤ瀬那を見る。

「ちゃちーとはナニゴトだ!!じゃあ奈緒の答えは?」

瀬那が促す。

奈緒はおでこを擦りながら

「瀬那のやりそうな事だから…、ずっと持ち歩いてたんじゃないの?
別に誰にあげようというワケじゃなく。」

クスクス奈緒が笑いながら言う。

「あ~っ、そ~ですか!奈緒は没収だな」

瀬那は機嫌を損ねた様に見せ掛け、奈緒から指輪を奪おうとする。

「やーだー、触んないでー」

「いらねーんだろー!」

「いらないけど、あたしのでしょう~」


「ほら~また。ジャレないでくれる?」

愛華が止めようとしたとき、勇気が洗面所から帰ってきた。

じゃれあってる二人の後ろに回り、

奈緒の隙をつき、勇気が指輪を奈緒からヒョイと奪った。

「ふむ、ふむ。えーと・・」

「あ~何すんのよ~、返せ!!」

「勇気!珍しくよくやった!」

「愛華~、珍しいは余計ですよ」

勇気が微妙に落ち込む。

奈緒は返せなんて思ってもいないのに(実は見せたかった・・女心である)、

とりあえず取り返そうとする。

勇気は愛華の隣に行き、愛華に確認させるようにして、指輪に書いてある文字を読み上げた―。
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