ソウルメイト~男女の親友ってあるの?
<reason and emotion・理性と感情>

「なんだよ―、瀬那が何をしたんだよ・・、どうしてこうなるんだよ」

勇気がテーブルを叩き怒鳴る。

「勇気!!」

愛華は奈緒に気遣えと、勇気に目配せし、瀬那の残したエイヒレを拾いあげ、じっと見つめた。

勇気も奈緒が悪いわけではないことは分かっていた。

ただ、タイミングが悪すぎる事に怒っていたんだ。

だからこそ、余計に辛かった―。

「ごめん…」

奈緒が涙をこらえ下を向きながら言った。

―その直後、奈緒の旦那の桜井が笑顔で現れた。

「こんばんはー、お邪魔しまーす。ふー、疲れた」

奈緒は旦那の顔を見れず

「お疲れ様。ちょっと飲み過ぎちゃった…、トイレ行ってくんね」

と言い席を立った。

愛華はいたって冷静に

「こんばんはー、ご無沙汰です」

とにこやかに応対した。

勇気はというと、チラッと桜井を見てムクレテいる。

「愛華―、俺・・」

「うん、分かってるよ」

「お先っす!」

勇気は奈緒の旦那を見ずに勢いよく席をたち店を飛び出した。


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