ソウルメイト~男女の親友ってあるの?
「キミこそ無駄な心配だ。奈緒は全力で僕が幸せにするよ。」

勇気は出張の間、奈緒をほったらかしにしてるくせに偉そうなこと言うな!と思ったが我慢した。

また桜井も、

なんだこいつ

と、思ったが我慢した。

二人の間に少し殺気立った空気が流れた。

そして電車は無表情のまま走り続けた。


その夜、勇気はbondにいた。

「オス!寒いね~」

勇気に声をかけた愛華が横に座り、マスターにホットウイスキーを注文する。

「ん?なんだ?暗くね?」

愛華はタバコに火をつけながら勇気に言った。

「はいよ、お待ちっ!」

「ん?明るくね?」

いつもと違うマスター・・

しかし愛華は別にどうでもよかった。

いまさら驚かない。

・・・マスターは変な奴なのだ。

「なあ、愛華ー・・」

「ん?」

「・・瀬那と奈緒―、どうして上手くいかないんだと思う?」

―愛華はカクテルに軽く口をつけた。

「勇気はあの二人がうまくいってないと思うの?」

「・・だって」

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