【短編】眠り姫に口付けを。
「あっ!四季、どこに行ってたのー!?」
「うーん、まぁちょっとね」
小さく笑ってから僕は自分の席に向かった。
窓際の一番後ろ。
空が見えて、この嫌な教室で唯一マシな場所。
「電話しても出ないし…超心配したんだからぁ!!」
「そうそう、コイツ『四季きっとまた他の女だー』とか言って煩いしよ〜」
和馬はそう言って僕の肩をどつく。
正直痛い。
「じゃぁ、今日はエリと遊ぼうかな」
僕はそう言って、
リエの髪に触れた。