【短編】眠り姫に口付けを。




「…ちょ、マジ…苦し……っ」



「だから?」




ザワザワと背後から音が聴こえる。



だから嫌なんだ。


煩い、煩い、煩い。




黙ればいいのに。



「ねぇ!!本当にヤバイって…!四季っ、佐織が死んじゃう!!!」




その声でハッとして掴んでいた手を離す。



「…おいっ!何やってんだよ四季!!」


慌ただしい声と雰囲気。



あれ?


今の僕は…何をしてたんだろ。


< 36 / 86 >

この作品をシェア

pagetop