【短編】眠り姫に口付けを。




屋上へ続く階段に座りながら、


ただ何も考えずに黙る。




隣には深刻そうな…でもどこか心配そうな

そんな表情をした和馬。




「お前…最近どうした?」


「どうもしてないよ」




そうだ、どうもしてない。



してない。



「嘘つけ!ぜってー!!…何かあっただろ」


「くどいなぁ〜」



僕はケラケラと笑ながら足を少し伸ばしてみた。


< 37 / 86 >

この作品をシェア

pagetop