隣りにいたいだけという、嘘
すきよ

誰よりも

何よりも

あなただけが



いつだって

あなただけを見てた



だいすきよ…


届かない。どんなに想っても、どんなに願っても。私に伝える勇気があったら?そうじゃない、“勇気”があったらこの想いを捨てることができるはず。
愛してるなんて言えない。言ってはいけないから。けれど、他愛もない会話に織り交ぜる。歌が“すき”だとか、甘い物が“すき”だとか。あなたに言えない分、ありったけの想いを込めて。

この世にはどうして心から愛し合う二人がいるの?不思議でならない。私のこの想いは、どうしたって一方通行なのに。
それでも想いは溢れる。蓋ができない。それでも、言葉にできない。

愛してるなんて感情が、いっそなければと思うこともある。なのに、あなたの隣にいるときだけは、嘘みたいにしあわせで、つらくて、もどかしい。想いを、捨てたくないと願って止まない。

一度だけ、一度でいいからその“席”に座ってみたい。あなたの隣、あなたが「愛する」その席に。
でも大丈夫、その席は座らない。だいすきよ、だいすきよ、あなただけを想うから、その席は奪わない。あなたのしあわせは壊さない。
だいすきよ、何度でも想う。
それでもいいと、何度でも言い聞かせながら。
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