キスより甘い毒りんご
白雪ちゃんの荷物を運び終えると、なんだか私の部屋が急に充実した。
私は元々ミニマリストで、自分が思う必要最低限の物しか持っていない。
白雪ちゃんの持ち物で賑やかになったクローゼットもチェストもマルチボックスも不思議と嫌じゃなかった。
「ごめんね。なんか……私の部屋みたいになっちゃって」
「平気だよ。白雪ちゃんが生活しやすいのが一番なんだから」
「優しいのね」
「普通じゃない?」
「そんなわけない。昨日今日いきなり現れた奴に親切にできるもんじゃないよ」
「じゃあやっぱ……白雪ちゃんは私の推しなのかも!?」
「推し?」
「そう。今までは″いいなー″って憧れてただけで気づいてなかったけど。目の前に現れて初めて自分の気持ちに気づく的な?だから良く思われたくて優しくしちゃうみたいな……って、本当のファンさんに失礼だね。撤回、撤回」
「して?」
「うん?」
「私を、ののの推しにしてよ」
「えー。経験ないよ。分かんない。推しとか、なんか……」
「じゃあ私がののの初めてだね?特別なことはしなくていいんだよ?めーいっぱい好きでいてくれたら」
う……かわいい。可愛すぎる。
こんなの反則だ。
床に両手をついてグイッと私のほうに身を乗り出した白雪ちゃん。
本当に星を飼ってるの?ってくらいツヤツヤでキラキラの瞳。
ずるい生き物。
私は元々ミニマリストで、自分が思う必要最低限の物しか持っていない。
白雪ちゃんの持ち物で賑やかになったクローゼットもチェストもマルチボックスも不思議と嫌じゃなかった。
「ごめんね。なんか……私の部屋みたいになっちゃって」
「平気だよ。白雪ちゃんが生活しやすいのが一番なんだから」
「優しいのね」
「普通じゃない?」
「そんなわけない。昨日今日いきなり現れた奴に親切にできるもんじゃないよ」
「じゃあやっぱ……白雪ちゃんは私の推しなのかも!?」
「推し?」
「そう。今までは″いいなー″って憧れてただけで気づいてなかったけど。目の前に現れて初めて自分の気持ちに気づく的な?だから良く思われたくて優しくしちゃうみたいな……って、本当のファンさんに失礼だね。撤回、撤回」
「して?」
「うん?」
「私を、ののの推しにしてよ」
「えー。経験ないよ。分かんない。推しとか、なんか……」
「じゃあ私がののの初めてだね?特別なことはしなくていいんだよ?めーいっぱい好きでいてくれたら」
う……かわいい。可愛すぎる。
こんなの反則だ。
床に両手をついてグイッと私のほうに身を乗り出した白雪ちゃん。
本当に星を飼ってるの?ってくらいツヤツヤでキラキラの瞳。
ずるい生き物。