キスより甘い毒りんご
私の背中がトンッてベッドのふちに当たって、なんとなく(?)正気に戻った。

「もー、さすがだなぁ。スーパーアイドル様は」

「ののはそんなこと言っちゃだめ」

「なんで?」

「″アイドル″の森野白雪じゃなくてただの女の子の森野白雪がいいな」

「んー、テレビの中の白雪ちゃんを観ちゃったら正直自信ないけど。今こうやってお喋りしてる白雪ちゃんなら、もちろん」

白雪ちゃんは可愛いエクボを作ってにっこり笑った。

「のの。あなたのこと特別にしちゃいたいかも!こんな風に話せるのは初めてよ」

「えー照れちゃうなぁ」

「本当よ」

「ありがと」

白雪ちゃんはすごく直接的だ。
もし男の子がこんな風に言われたら一瞬で恋に落ちるだろう。

白雪ちゃんは嫌がるかもしれないけれど、天性だって思った。
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