キスより甘い毒りんご
「白雪さんは大丈夫ですか?僕が守らなきゃいけなかったのに……」

「ほんとよ、もー。のの達が居なかったら私達一緒に死んでたかもしれないのよ?嫌よ、私。王子様じゃない人と死んじゃうのは」

悪戯をたっぷり含んだ表情で笑った白雪ちゃんに
社長さんが「おいおい。スキャンダルはもう少し我慢してくれよー?」って言った。

「さっ。とりあえず出ましょうか?社長さんとマネさんはそのままうちに寄ってくださいますか?」

「えぇ。伺います。お忙しいところ重ね重ね申し訳ないですが……」

「白雪ちゃん、行こ」

「うん。社長、ご迷惑とご心配をお掛けしました」

「本当だよ。全員が心配してる。迷惑なんて誰も思っちゃいないさ。きみ達が無事でいてくれて本当によかった」
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