君の王子になりたくて
「だめだよそんなの
綴ちゃんはずっと俺と一緒にいなきゃだめ」
っ、そんなに真っ直ぐ見つめられたらなんて返していいかわからなくなる…
響くんはたまにこういう事を言って私をドキドキさせるんだ
まったくやめてほしい、幼なじみの私でさえこんな風になっちゃうんだからそりゃあ女の子からモテるはずだよ
「…っ、わかったからぁ!
ちゃんと前向いてっ」
「ほんとにわかってる?
綴ちゃん鈍いからなぁ…」
恥ずかしくなってぐいっと響くんの頭を無理やり前に向かせる
言われなくてもわかってるよ、私がいないと響くんが困るんでしょう?
不器用な響くんを放置なんてできないもん
ちゃんと自立してくれるまで必要最低限のことはするつもりだよ