君の王子になりたくて
「悪いけど、その話は無しで」
「…っ、なんで?!」
「もうなにかしてたんだから、無効でしょ
後、もうそんなことさせないから」
答えは簡単だった
俺がビビってたせいで山田さんに付け込まれた
もちろん綴ちゃんのことは守る気でいたけど、心のどこかで万が一があったらって
そんな心の弱さが招いたことだ
「真田さんになにかしてやりたいと思ってる子は沢山いるわよ」
「全部俺の責任だから、俺が何とかする
絶対に綴ちゃんには何もさせない」
「だったら私にキスしてよっ…!
あの子と同じように接してくれたらなにもしないから!!」
綴ちゃんの好きは幼なじみの好きだってわかってたのに、俺が無理強いしてこんなことに巻き込んだんだ
それほど、俺は余裕のない子供ってこと
それが伊月に見透かされているようで悔しかった