君の王子になりたくて

儚くても消えない

♢♢♢


私と響くんが正式なお付き合いを初めて早数日

毎日私のことを見に来ていた女子達はぱたり、と来なくなり
人の噂も七十五日なんて言葉があるけれど本当だなぁなんて思う今日この頃


｢やっぱりA組の圧勝か〜｣


ついに発表された文化祭での売上競走
A組の執事カフェが断トツで1位を獲得した



｢うちのクラスも2位だよ、やったね茜｣



机に伏して落ち込む茜にすごいよと声をかけるけど納得していない様子

何クラスもある中で2位はすごい
それも茜の頑張りがあってこそなのに…



｢だってさぁ…1位の景品デデニーランドのペア招待券だよ？ずるいよぉ｣



｢2位の私達は焼肉食べ放題券だったんだからいいじゃない！ねぇ、いつ行く？！｣



なるほど、茜は最初から景品狙いだったんだ

もしかして向井くんと一緒に行きたかったとか…？
だからあんなに一生懸命だったんだ可愛いなぁ


そして焼肉に食いついてる月ちゃんも可愛い