君の王子になりたくて
「ありがとう、私を好きになってくれて」
「それは俺のセリフ」
優しく触れられた唇に甘い感覚が残る
ドキドキと心臓が鳴って響くんに聞こえちゃいそう
「ふふ、響くん顔真っ赤で可愛い」
「っ…あんま言わないでくれない?」
「だって、恥ずかしがってる響くん珍しくて」
「だからってそんなのぞき込まないで…」
珍しい表情の響くんをもっと見ていたくて
誰も知らない顔を私だけに見せてくれることが嬉しくて
このまま時が止まってしまえばいいのにと思う
「っ、もうおしまいっ!
はい、次綴ちゃんの番ね」
「…え?ひゃあっ!?」
可愛い、なんてにこにこしていたら突然抱き上げられて体が宙に浮く
ふわりとベットに降ろされて
フローリングに膝を着いた響くんに見上げられている