君の王子になりたくて

「はい、できたよ」


「うわ、最高
いただきますっ」


できたオムライスを前に出すと、響くんは目をキラキラさせて食べ始める。

卵のふわふわが好きなのか、よくリクエストされるオムライス
私の得意料理になっちゃったよ…


「綴ちゃんのオムライスが1番美味しい」


「そんなに褒めても何も出ないよ…」



私達は小さい頃からこうして2人で晩ご飯を食べ、親の帰りを待っているんだけど


昔はここに響くんのお母さん、菜乃葉さんがいた

彼女は私のお母さんの親友で、両親が遅くまでお仕事してる私はよく響くんの家で晩ご飯を食べさせてもらっていた


元々病弱な体だったみたいだけどそんなの感じさせないくらい明るくて優しい人だった


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