君の王子になりたくて


「菜乃葉さん、響くんがこんなに大きくなっちゃってびっくりするよきっと」



「体だけでかくなるなって怒られそうだけどね」



「ふふ、言ってそう
響くんってば未だにネクタイ結べないって報告しなきゃ」



「靴紐は結べるようになったから言わないで…
ご馳走様でした」


バツの悪そうな表情をして、響くんが食べ終わったお皿を洗いに行く

そうだね、食器洗いも出来るようになったし

綴ちゃんは作ってくれるから洗い物は俺がやるって聞かなくて、何枚もお皿割りながら一生懸命練習していた響くんが懐かしい


不器用だけど、一生懸命なんだよね


これも私だけが知ってる学校の王子様の裏の顔




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