君の王子になりたくて

変化の訪れ



♢♢♢



「お願いっ!合コン付き合って!」



ある日のお昼休み、いつも通り茜と月ちゃんの3人でお弁当を食べていると茜が顔の前で勢いよく手をくっつける


ご、合コン…?



「な、なんで?」



「実は…向井くんとカラオケ行こうってなってね
だから付き合って欲しいの…っ」



「はぁ?2人でいけばいいじゃない、ねぇ?綴」



向井くんとは茜の片思い中の男の子

たしかA組、響くんと同じクラスの子だよね?



「だっていきなり2人はハードル高くって2人も連れてくって言っちゃったんだもん〜
そしたら向井くんも2人友達連れてくるって、おねがあいっ」



「あんたそんな勝手に…」



呆れたように項垂れる月ちゃんはとても行きたくなさそうにりんごジュースを吸っている



「綴ぃ〜っ」



「う…うん
…じゃ、行こうかな」



お願いっ、と両手を握られてつい首を縦に降ってしまった

合コンなんてあんまり乗り気にはなれないけど、茜の恋を応援したい気持ちはあるし…



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