君の王子になりたくて
高校2年生だし、そろそろ恋とかだってしてみたい
特に恋する乙女の顔をしている茜を見るとちょっとだけ羨ましく感じたりするんだよね
「よ、よし!私も出会い探しに行く!」
ぐっと拳を握りしめた瞬間、隣で月ちゃんがりんごジュースを吹き出した
「えっ!?だ、大丈夫月ちゃん!?」
「あーあ…綴がそんなこと言うから月乃が100のダメージ受けてるじゃん」
「ダメージ?!なにそれ!?
月ちゃんほらハンカチ…っ」
月ちゃんの綺麗な頬に飛び散ったジュースを拭き取ってハンカチを渡す
すると月ちゃんがぷるぷる震え出して差し出したハンカチを握りしめた
「わかってる…っ、綴だって恋してみたいのよね…
わかってるけど…っ」
「つ、月ちゃん?」
「あたしの可愛い綴に汚らわしい男が…考えただけでまだ見ぬその男踏み潰しそう」
なんかすごい物騒なこと言ってない!?
月ちゃんは普段クールビューティなのにたまに変なことを言う