君の王子になりたくて
「あ、あのね響くん
私も好きだけども」
「本当…?じゃあ何の問題もないよね?
俺達今日から恋人同士ってことで」
「まって!?」
「大丈夫、みんなに公表して何かあったら俺がいるし
綴ちゃんのことはちゃんと守るから安心して?」
「響くんっ!?ちょっとまっ」
「今日から俺が綴ちゃんの幼なじみ兼彼氏ってことでよろしく」
…全然話を聞いてくれない
にっこり微笑まれて圧をかけられたら何も言えない…
ま、まさか本当に私響くんの幼なじみ兼、彼女になっちゃうの?
嘘だよね!?
こんなの明日から私どうなっちゃうのよ…
「綴ちゃん、いい?」
「えっ!?う、うん…?」
まったく理解できない状況に頭がぐちゃぐちゃで、いつもの癖で私は反射的に頷いてしまった
その瞬間ー…
「っ…」
暖かくて柔らかい感触を唇が感じ取ると同時にちゅ、とリップ音が静かな部屋に響いた
…あれ?
今、ちゅっていった?
……ちゅっ!!!?