君の王子になりたくて
どうしよう、と2人を交互に見つめていると
響くんが2人に一歩近づいて
「綴ちゃんのお友達の茜さんと月乃さんだよね?
昨日は先に帰っちゃってごめんね
よく綴ちゃんから話聞いてるよ、2人とも優しくて大好きな子って」
ね?、と王子様スマイルで同意を求められコクコクと頷く
それは確かによく言ってるけど…
「っ…」
あ、月ちゃんの表情がちょっと柔らかくなった…
「でも、わかるなぁ
綴ちゃんって可愛いから俺も気が気じゃなくて…
だけど月乃さんがいてくれたら綴ちゃんも安心だね」
「…っ、あったりまえでしょ?
誰であろうと綴に変な真似させないわ」
「うん、よろしくね
綴ちゃんをお願いできるのは月乃さんしかいないから」
爽やかに微笑んだ響くんに月ちゃんは何故かさっきとは打って変わってご満悦
あ、あれぇ?さっきまで響くんにめちゃくちゃ怒ってなかった?