君の王子になりたくて
「綴ちゃん、どこいくの?」
A組の横を通りかかった時、声がした方を振り向くと大量の風船を持った響くんがいた
この風船響くんがつけたんだ
身長高いから頼まれたのかな…?
「あ、えっとね
これ空き教室に運ぶんだ」
「ちょっとまってて、俺も行く」
「えっ!?いいよ…っ」
準備中なのにっ、と言おうとしたけれどあっという間に響くんは教室の中へ入ってしまう
風船のブーケをクラスの子に渡してこちらへ向かってきた響くんの周りの女の子達からの視線が痛い
1人で大丈夫なのに…
「行こっか?」
持っていたダンボール箱を奪われて、するりと手を繋がれてしまう
っ、また恋人繋ぎ…!!
もう何回もしてるはずなのに恥ずかしくて顔が熱い
こんな時まで手を繋がなくても…