君の王子になりたくて



「本当にごめんなさい…っ
後、助けてくれてありがとう」



「別に、助けたっつーか降ってきただけだし
犯人の顔も見えてなくて悪い」



「そんなのいいよっ、とにかくなんともなくて本当よかった…」



例え私が降ってきただけだったとしても、何の関係もない伊月くんに怪我をさせてしまったんだ

こんなの全面的に私のせいだよ



「真田さんさ、いつもそーなの?」



「え?何が…?」



「ああいう時って普通は自分の心配するのが先だろ、突き落とされてんだから」



…あ

そうだった、私突き落とされたんだ

伊月くんに怪我させたと思ったらそれどころじゃなくなってた



「そ、そうだよね…
頭からぬけちゃってた…」



ははは、と苦笑いする私に伊月くんはとても呆れているようで



「大丈夫かよ、あんた」



と、逆に心配されてしまった



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