君の王子になりたくて
「綴、廊下出てみな
すごいことになってるから」
「え?一体何が…」
午前中の忙しい時間が落ち着いて、午後の当番の子達と交代する支度をしているところで
月ちゃんに手招きされて廊下を除く
「な、何あの行列っ」
「早川王子しかいないでしょう」
「でも、響くんのクラスはA組…」
そう、A組から私達E組のクラスまで結構距離があるのにこちらまで列が伸びている
しかも、全員女の子…
もしかして、これ全部響くん目当ての子達…?
「ちょっと見てきたら?もうここはいいからさ、早くしないと早川王子交代でいなくなっちゃうかもよ」
月ちゃんにそう促されて、私は列をたどっていく
本当は着替えてから響くんの所に行くつもりだったけど、私も今どんな状況なのか少しだけ気になる…