君の王子になりたくて

なんか今、二人の間に火花が散って見えたような…?
気のせいかな?


「何頼んだの?」


「んー?来るまでのお楽しみ」



頼むのが早すぎて何があるのか見えもしなかったけど、私の好みを熟知している響くんなら任せてもいっか


そんなことを考えていると教室の奥からなにやらこちらを見つめる視線を感じる


あ…
いつも響くんと一緒にいる子達


見ればA組の早川王子親衛隊の皆様…
そりゃ、私と響くんが一緒に文化祭回ってたら面白くはないよね…


痛い視線に気づかないフリをして響くんの方へ向き直す



「どうかした?」


「んーん、なんでもないっ」



不思議そうに首を傾げる響くんにそう言って笑いかけると、これまた王子様スマイルで返される


響くん、なんか機嫌いい?

そんなにおいしいものが来るのかな…?
なんて、呑気なことを考えていたのに



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