君の王子になりたくて
ぽつん、と残されたテーブルでサービスしてくれた追加のオレンジジュースをちびちび飲んでいる私
響くん達結構かかってるな…
そんなに大荷物だったのかな?
だとしたら、やっぱり一緒に行ってもらって正解だよね?
「あれ、早川は?」
ふと顔を上げるとそこには伊月くんが食べ終わった食器を下げながら私を見つめている
「あ、さっき山田さんと荷物取りに行ったよ?」
「そーなん?別に今足りてないものなんてなかったけど…」
ん?でも確かに山田さんと荷物取りに行ったんだけどなぁ
他に用事でもあったとか?
不思議そうにする伊月くんに私も吊られて首を傾げてしまった
「確かにちょっと遅いから、私も手伝ってこようかな」
なんだか胸騒ぎがして椅子から立ち上がる
何も無かったらいいんだけど、心配だし…
追いかけていっても別に変じゃないよね?