君の王子になりたくて

「俺も行く」


「え、でも…」


「なんか心配、真田さんが」



わ、私…？
あの2人じゃなくて…？


なんで、と聞き返す前に伊月くんがジャケットを脱いで教室を出ていく


私ははてなマークを頭にうかべながらその後を追いかけて行った。



「伊月くん、1人で大丈夫だよ？」


「いいって、人数多い方がすぐ済むだろ
まぁ、本当に荷物があるのか知らねぇけど」



そんなこと言っても、荷物があるから響くんのこと連れていった訳だし

ないわけないと思うんだけど…

伊月くんは何をそんなに心配しているんだろう？



伊月くんに連れられて着いたのは理科室
実験台の机に各クラスの荷物が山積みになっているそこに人の気配はない