君の王子になりたくて
「綴ちゃん、どういうこと…?
俺そんな話聞いてない」
…だって、言ったら心配しちゃうでしょう?
それに響くんは自分を責めるから
「…、響くんには言いたくなかった」
「伊月には頼って、俺には話してくれないんだ」
なんで、と訴えられている気がして胸が苦しい
あぁ、なんでこうなっちゃったんだろ…
寂しそうな目をする響くんに、私はもうこれ以上この場所にいることが出来ない
「響くんには…関係ない、よ…」
だから私にも響くんと山田さんのことは関係ないんだ
そう言って私は一人教室を出ようとする
「まってよ、綴ちゃん聞いてっ…」
「聞かないっ!響くんだって私の話聞いてくれないでしょう?勝手に彼氏になるとか言って…
伊月くんは…伊月くんは私の話ちゃんと聞いてくれるもんっ」
自分でも何を言っているのかわからなくて、気持ちがぐちゃぐちゃでもう意味がわからない