可愛い番犬を育成したつもりがどうやら狼だった件~だけどやっぱり私の犬はとっても可愛い~
最終話:これからも、ずっと最後まで
そのまま意識を失うように少し眠り、次に意識を取り戻したのは優しく私の髪を梳く彼の指の感覚でだった。
「うん……」
微睡みながらゆっくりと目を開くと、すぐ近くで私を見つめる赤い瞳に気が付く。
「ジェイク」
「……エリー」
名前を呼ぶと、まるで悪いことをして叱られるのを待っているかのように僅かに瞳を伏せられる。
ありもしない犬耳が垂れ下がる幻覚に私は苦笑した。
「そんな顔をするくらいならこんなことしなきゃ良かったのに」
「それは……そう、なんだけど」
でも、と一度言葉を区切ったジェイクが、目を伏せたまま再び口を開いた。
「ずっと僕は対象外みたいだったから」
「だってそれは、ジェイクが自分で犬になるって言ったからじゃない」
「一人だけを守りたいからとも言ったよ」
「でも犬なんだもの」
「それは……」
私のハッキリした言葉に口ごもる。
困ったように視線をさ迷わせる彼が、やっぱり私には可愛いから。
「でも犬と言うより狼だったわ」
「っ!」
フンッとわざと鼻を鳴らしてそう告げると、散々えっちなことをしてきたくせに顔を赤らめる。
「うん……」
微睡みながらゆっくりと目を開くと、すぐ近くで私を見つめる赤い瞳に気が付く。
「ジェイク」
「……エリー」
名前を呼ぶと、まるで悪いことをして叱られるのを待っているかのように僅かに瞳を伏せられる。
ありもしない犬耳が垂れ下がる幻覚に私は苦笑した。
「そんな顔をするくらいならこんなことしなきゃ良かったのに」
「それは……そう、なんだけど」
でも、と一度言葉を区切ったジェイクが、目を伏せたまま再び口を開いた。
「ずっと僕は対象外みたいだったから」
「だってそれは、ジェイクが自分で犬になるって言ったからじゃない」
「一人だけを守りたいからとも言ったよ」
「でも犬なんだもの」
「それは……」
私のハッキリした言葉に口ごもる。
困ったように視線をさ迷わせる彼が、やっぱり私には可愛いから。
「でも犬と言うより狼だったわ」
「っ!」
フンッとわざと鼻を鳴らしてそう告げると、散々えっちなことをしてきたくせに顔を赤らめる。