幼なじみと禁断同居

【美兎side】



私の誕生日、梨緒はデートに誘ってくれた。

待ち合わせ時間の、20分前には着いたはずなのに、もう待ち合わせ場所に、梨緒がいた。

この子、どんだけ待ってたのよ……。

申し訳ない気持ちで謝ったけど、全然待ってないよっと言われた。

きっとあたしに気を使わせないように行ったのかもしれない。

でも、あたしは本音も見せてほしかった。

ああ、やだっ!ヤキモチ、なのかな…っ。

って、な、何にヤキモチ、焼いてるんだろう…

「あっ、これ美味しそぉ…っ」

顔を綻ばせている梨緒を見て、頬が緩む。

途端、双葉くんの顔が思い浮かんだ。

ーズキッ




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