クールな彼は、私にだけ甘々です。
はぁ……はっ、はぁ、、

走って、中庭まで来た。

「っ……私、伊集院さんに、酷いこと言っちゃったっ」

伊集院さんのことを考えると、頬がぼぼっと赤くなった。

い、伊集院さんが、き、急に、キスなんて、してくるからっ……。

でも、一回謝って、許してもらいたいっ。

私、ひどいなんて、さい、てい、なっ、こと、言っちゃった。

も、う、ゆる、して、くれないかもっ…

そう思うと、すごく辛くて、悲しくて、泣くのをやめられなかった。

私の寮室、202号室まで来た。

伊集院さん…いるかなっ…?

そう、淡い期待を抱かせながら、寮室へと入った。

……………

そう、だよね。

 そんな簡単に会えるわけない。

ごめんなさいも、言えなかったかなぁ。
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