クールな彼は、私にだけ甘々です。
もう息ができなくなってきた時に唇を話してくれた伊集院さん。

はぁ、はぁ、と過呼吸になる。
「も、もうっ!伊集院さんのイジワル......っ!」

「ふっ、もっとしてほしいんだ?」

「ち、違うっ!」

「してあげる」

「え、まっ......んっ、ぅ」

「声エッロ。かーわい。ま、俺のこと名前で呼んでくれるなら離してやってもいいけど?」

っ、そ、それって......

「わわわわ、わかりましたっ」


びっくりして噛んでしまった。

「あっはは。めっちゃ噛んでるじゃん。かーわい」

さ、さっきから、伊集院さんが甘々すぎるっ。


「ん?言って。ね?」


「う、うん、龍、くん」


「よく言えました。いい子だね」


むぅ......

表面上怒りながら、私は幸せでいっぱいになった。


「もう、離さないからな」


そんなの、私のセリフだからっ

好きだよ。龍くん。


私はギュッと伊集院さんに抱きついた。





                  【完】



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