クールな彼は、私にだけ甘々です。
も、もしかして、名前がどうとか言われるの、やだったのかなぁ…?

「っ、ごめんなさいっ。名前がかっこいいとか言われるの、不快でしたか…?」

怒られるっと思い、覚悟したけど、私に怒りの声が降ってくる事は無かった。

逆に、とても優しい声が降ってきた。

「違う、怒っていない。勘違いさせてすまなかった。俺に名前がかっこいいと言ってくるやつが珍しくてな。俺は容姿がかっこいいとばかり……」

顔を曇らせた伊集院さん。

……嫌なことが…あったのかな。

「確かに、容姿もかっこいいと思いますっ!…でも、私は、中身もかっこいいと思いますっ」

そしたら彼は、ピタッと止まってしまった。

そして彼は、少し頬を赤くさせ、

「そう言ってくれて嬉しい」

と、言ったのだ。

ドキッと胸の高鳴りを感じた。

これは…なに?

この感情が恋だとは、まだ私は知らなかった。

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