黒色無双
「なあなあ、三人で質問タイムやらへん?」


話題がなくなった頃、紗雪が言った。


「えいいね、やろ!」


柊真が珍しく乗り気なようで、少し身を乗り出している。


「うちからでええ?えーと、二人はなんで楢岡高校(ここ)に入ったん?」


それはもう一択。イケメンでしょ!


でも柊真の答えが気になりすぎて、柊真の方を見た。


「俺はまあ、自分の学力でギリいけるんじゃねって。ほぼノリだけどな」


いやいやここノリで来るようなとこ!?

そんなに頭良かったんだ。


「美嘉は?」


「あたしは……んーと、イケメンがいるから、かな」


ずっと心の中で思ってたけど、面と向かって言うとちょっと照れる。


「ええええ、誰なん!」


紗雪が目をキラキラ輝かせて聞いてきた。


「なんか、わかんないんよね。顔も名前も」


あたしが言うと、柊真は呆れたような顔をした。


「え誰?わかんないんに好きなん?美嘉ってそんな面食いだっけ」


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