クールな彼と秘密の甘い同居。
この空気をどうにかしねーと。

そう思って口を開いた時、亜衣なとんでもねーことを言い出した。


「神宮寺さんって、女の人が苦手なんですよね??
恵美さんがいない状況、この空気は苦しいと思うので、私、一旦自分の家へ帰ります!恵美さんが戻ってくるようになったら、私も戻りますので!」

なんてことをいってきた。

何を言っているんだ?

......いや、コイツはガチで俺を心配しているんだろう。

もちろん、俺は、


「却下!まず、俺は一応、お前の母さんから、お前を預かってるわけだし、俺も母さんにお願いされた。お前が帰ったら、怒られるのは俺だ」

なんて、これはただの言い訳に過ぎない。

「それに……」

ぶっちゃけ、俺は……

「お前なら、一緒にいても大丈夫だ」

お前と一緒に、居てーんだよ。

うわっ、俺絶対今顔赤いだろ?

恋をするとこんなにも変わるんだな。

女を信用できない俺が、こんなにも亜衣を好きになるとは......



「はいっ!ありがとうございますっ」


や、やばいわ。

 亜衣が微笑むと、俺の心臓がぐっと掴まれている衝撃を感じる。



ーー好きだ。

気になる。から、好きへと変わっていた。そう、思った。
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