クールな彼と秘密の甘い同居。
顔の熱を覚ますように、手をパタパタとする。

気が付かなかった。

ずっと、、私のことが……っ

図書室を出たら、あの人に出会った。




「あっ、神宮寺…さんっ。ご、ごめんなさいっ。今日、知樹っていう人に、放課後話そうって言われて……っ。今話が終わりましたっ。
帰りましょ……」

「アイツのことが好きなら、俺に構うな…」

苦しそうに顔を歪めて、そう告げてきた、神宮寺さん。

「ち、ちがっ……」

「じゃあな」


っ……。


私が、こんなに考えて、胸が苦しくなるのは、神宮寺さん、だけ、なのにっ……。

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