ポジティブ☆シンパシー
 チャイムが鳴るまでの3分間、目を閉じて抱き締め合っていた。こんなに心地良い静寂があるなんて知らなかった。
 心が通じ合っているからこそ、互いに友達だと分かっているからこそ、まるでアイスクマのように溶け合ってしまいそうだった。
 溶けるのは問答無用で悲しいことだと思っていたが、これなら溶ける最後の瞬間まで幸せでいられるのだろう。
 この瞬間が、永遠になるのだろう。

 色んな感情に、色んな姿に、出会えて良かった。
 水姫は心からそう思った。
< 24 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop