初恋ダイアリー・オレンジ

第一部

最近の悩み

窓から差し込む光で目が覚める。
ベッドから身体を起こし、窓を開ける。
季節は、秋。紅葉や銀杏の葉が道路を彩っている。
そんな景色を見ながら、俺は、ため息を一つ。今日も憂鬱な朝だ。
時計を見る。ゆっくりとする時間は、無いけど、準備をする時間は、十分だ。さて、学校の用意するか。
教科書、全部、あるな。今日は、体育があるから、体操服だろ。次は、制服に着替えて、朝ご飯を食べる。
弁当を作って、鞄に入れて、家を出て、学校へ向かう。
両親は、毎日、仕事をしている。朝、気づいたら、仕事に行っていて、夜は、帰って来ないうちに、寝てしまう。だから、休みの日くらいにしか、顔を合わせない。寂しくないと言ったら、嘘になるけど、たまには、普通の日でも、顔を合わせたいとは、思う。でも、最近までは、寂しさも余り無かった。何故なら、彼女が隣に居てくれたから。だが、今は、隣に彼女は居ない。この春の終わりに出会って、とある理由で、付き合って、夏に両思いになった。そして、この秋、初めての喧嘩中である。