ブライアンのお気に入り~理想を抱いてアメリカにホームステイしたら学園のキングに目を付けられた件~
本領を発揮してくるブライアン
医務室でお互いの気持ちを確認したカザネとブライアンは、けっきょく付き合うことになった。友だちから恋人に関係がシフトしたことで、さっそくこんな変化があった。
「あら? こんな朝早くに、どうしたの? ブライアン」
朝早くにマクガン家に訪れたブライアンを、おばさんは不思議そうに出迎えた。ブライアンは好青年らしい態度で
「カザネとジムを迎えに来たんです。今日から一緒に学校に行こうと思って」
ブライアンの申し出を喜んだおばさんは、すぐにジムを呼んで来た。
先に庭に出て来たジムは
「カザネだけなら分かるけど、どうして僕まで?」
「カザネの性格からして自分だけ送られるのは気が引けるだろうから、お前もついでに乗せてやろうかなって」
「僕はついでか。まぁ、送ってもらえるなら、ありがたいけど」
ジムが苦笑いしていると、ちょうどカザネが出て来て
「お、おはよう。ブライアン」
関係が変わったばかりなので、もじもじしながら挨拶した。対するブライアンは甘やかな態度で
「おはよ、子猫ちゃん。今日も可愛いね」
挨拶ついでに髪を撫でられたカザネはギョッとして
「こ、子猫ちゃんって正気!?」
「今までも言っていたじゃん。日本生まれの子猫ちゃんって」
「ブライアン、よくそんな恥ずかしいことを照れもせずに言えるね」
2人のやり取りにジムは瞠目したが、ブライアンはカザネの肩を抱きながら平然と、
「お前もハンナに言ってやれば? ハニーとかシュガーとか」
またからかわれているんだ……とジムは思ったが、意外にもカザネまで
「ハンナは喜ぶかも。言ってあげてジム」
「自分は嫌がっていたのに!?」
「い、嫌がっていたわけじゃなくて……」
赤くなって恥じらうカザネに、ブライアンはニヤニヤしながら
「恋人同士の甘~いやり取りが、嬉しいけど恥ずかしいんだよな~? 俺の子猫ちゃんは」
カザネはブライアンに頬を突かれながら
「そうだけど! ブライアンはもうちょっと控えてよ! 私は初心者なんだよぉ!」
ブライアンに押されっぱなしに見えたカザネだが、次の月曜日。
「今日はいつもと違うじゃん。制服のスカートしか穿いたことのない人が、どういう心境の変化?」
朝、マクガン家に迎えに行くと、珍しくカザネがスカートを穿いていた。実はブライアンと付き合うことになり、急に自分の格好が気になって、休日を利用して女物の洋服などをいくつか買ったのだった。
カザネは慣れない格好に居心地悪そうにしつつ、
「少しは女の子らしくしようと思って。でもいきなり可愛い服は似合わないだろうし、恥ずかしくて。その結果こんな中途半端なことに。ゴメン、けっきょくダサいよね?」
自信もさることながら、お金が無いのもあり、上半身はいつものまま下半身だけがスカートとタイツに変わった。要するに女だとは分かるが、まだまだダサい恰好だ。
しかしブライアンは優しく目を細めて
「俺のためにスカートを穿いてくれようって気持ちが可愛い。こんな可愛いことをされたら、もっとカザネが好きになっちゃうな」
甘い声で囁きつつ、カザネを抱き寄せた。彼の腕の中、愛おしそうに見下ろされたカザネは「ふぇ……」と顔を赤くした。
そんな2人のやり取りを目撃したジムは
「2人の目に僕は映っているのかな!? 少しは控えようって気にならないのかな!?」
思わず庭で絶叫したが、ブライアンはカザネを抱いたままニヤニヤと
「悔しかったらお前も、俺たちの前でハンナとイチャついたら?」
「ゴメンね、ジム。本当は私も恥ずかしいんだけど、ブライアンには勝てないんだ……」
「あら? こんな朝早くに、どうしたの? ブライアン」
朝早くにマクガン家に訪れたブライアンを、おばさんは不思議そうに出迎えた。ブライアンは好青年らしい態度で
「カザネとジムを迎えに来たんです。今日から一緒に学校に行こうと思って」
ブライアンの申し出を喜んだおばさんは、すぐにジムを呼んで来た。
先に庭に出て来たジムは
「カザネだけなら分かるけど、どうして僕まで?」
「カザネの性格からして自分だけ送られるのは気が引けるだろうから、お前もついでに乗せてやろうかなって」
「僕はついでか。まぁ、送ってもらえるなら、ありがたいけど」
ジムが苦笑いしていると、ちょうどカザネが出て来て
「お、おはよう。ブライアン」
関係が変わったばかりなので、もじもじしながら挨拶した。対するブライアンは甘やかな態度で
「おはよ、子猫ちゃん。今日も可愛いね」
挨拶ついでに髪を撫でられたカザネはギョッとして
「こ、子猫ちゃんって正気!?」
「今までも言っていたじゃん。日本生まれの子猫ちゃんって」
「ブライアン、よくそんな恥ずかしいことを照れもせずに言えるね」
2人のやり取りにジムは瞠目したが、ブライアンはカザネの肩を抱きながら平然と、
「お前もハンナに言ってやれば? ハニーとかシュガーとか」
またからかわれているんだ……とジムは思ったが、意外にもカザネまで
「ハンナは喜ぶかも。言ってあげてジム」
「自分は嫌がっていたのに!?」
「い、嫌がっていたわけじゃなくて……」
赤くなって恥じらうカザネに、ブライアンはニヤニヤしながら
「恋人同士の甘~いやり取りが、嬉しいけど恥ずかしいんだよな~? 俺の子猫ちゃんは」
カザネはブライアンに頬を突かれながら
「そうだけど! ブライアンはもうちょっと控えてよ! 私は初心者なんだよぉ!」
ブライアンに押されっぱなしに見えたカザネだが、次の月曜日。
「今日はいつもと違うじゃん。制服のスカートしか穿いたことのない人が、どういう心境の変化?」
朝、マクガン家に迎えに行くと、珍しくカザネがスカートを穿いていた。実はブライアンと付き合うことになり、急に自分の格好が気になって、休日を利用して女物の洋服などをいくつか買ったのだった。
カザネは慣れない格好に居心地悪そうにしつつ、
「少しは女の子らしくしようと思って。でもいきなり可愛い服は似合わないだろうし、恥ずかしくて。その結果こんな中途半端なことに。ゴメン、けっきょくダサいよね?」
自信もさることながら、お金が無いのもあり、上半身はいつものまま下半身だけがスカートとタイツに変わった。要するに女だとは分かるが、まだまだダサい恰好だ。
しかしブライアンは優しく目を細めて
「俺のためにスカートを穿いてくれようって気持ちが可愛い。こんな可愛いことをされたら、もっとカザネが好きになっちゃうな」
甘い声で囁きつつ、カザネを抱き寄せた。彼の腕の中、愛おしそうに見下ろされたカザネは「ふぇ……」と顔を赤くした。
そんな2人のやり取りを目撃したジムは
「2人の目に僕は映っているのかな!? 少しは控えようって気にならないのかな!?」
思わず庭で絶叫したが、ブライアンはカザネを抱いたままニヤニヤと
「悔しかったらお前も、俺たちの前でハンナとイチャついたら?」
「ゴメンね、ジム。本当は私も恥ずかしいんだけど、ブライアンには勝てないんだ……」