この薄汚い世界に、何を求める。




意識をなくすのは一瞬だったけど、その一瞬が痛かった。

痛かったなんて言葉では表現が足りない。


体を引き裂かれた気分。実際に引き裂かれていたみたいだけど。



多くの野次馬に見守られながら、俺の意識は天国にあった。正しくは、天国への入り口。


きっと自殺だと、天国へ行けないどころか人間に転生できないかもしれない。




しまった。そう思っても、もう遅い。


道端の石ころかな。次は蹴られて砕けて終わる…。



そう思っていたけど、目の前に現れた案内人から聞いた言葉に、目を見開いた。




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