この薄汚い世界に、何を求める。
頼ることが悪いと思っていた私が、ようやく出したSOS。
詰まってしまったけど、頼っても大丈夫だと納得して声に出せた。
「良かったです…。了承してもらえなかったら、転生しがいがない」
「他の人を助けることはできないんですか?」
一つ落ち着いたところでコーヒーを啜りながら、そんなことを聞いてみる。
青年も〝あちっ〟と、冷めてきたであろうコーヒーとまだ格闘しながら、ちょびちょび啜っている。
「できると思いますよ。でも、あなたを助けられるって分かってて見逃すなんて、後悔が残りますから。転生に後悔は禁物です」
「私、そんなに助けてほしいオーラ、出てたんですかね…」
「俺も分かんないです。あなたに惹かれたのかも」