この薄汚い世界に、何を求める。
少し笑ってみせて、誠さんの凹む姿に思わず声が出た。
久しぶりに大声で笑った気がする。誰かと笑い合ったのは、いつぶりだろう。
今日は朝から頭を使ったし、一日の休みを満喫すると決めていたことを実行しよう。
こうやって二人で笑い合うのも良いし、何もせずに窓の外をぼんやりと眺めるのも良い。
「誠さんは生きていた時、休みはどう過ごしてたんですか?」
「仕事を持ち帰ってました。お前は仕事ができないんだから、家でのんびりする資格はないって。今思えば、そんな所早く逃げれば良かったんですよね…」