恋の手助けならウィッチクラフトにお任せ

* ੈ✩‧₊


 亜理紗と別れてから、ひとりで『Witchcraft Shop』へ戻ってみることにした。
 あれ?
 あの立て看板がなくなってる……

 それでも手すりに手をかけて、外階段を上り始めた。
 半分くらい上ったあたりで、ドアもぴったりと閉じられているのが視界に入ってきた。

 えー、困る!
 あの店員さんに確かめたいのに。
 私のだけ不良品じゃないのか。
 そうでないなら、何か使用条件みたいなのがあるのか。

 諦められなくて、上り切ってドアを2回ほどノックした。
 じっと耳を澄ませて待ったけれど、何も聞こえてこない。

「すみませーん」

 やっぱり反応はない。
 もう閉店時間ってこと?

 やるせない気持ちになった。
 だけど、ほかにどうすることもできなくて、今日のところは帰ることにした。
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