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* ੈ✩‧₊
「おはよ。合宿に必要な物は揃ったか?」
亜理紗に会うことを期待していたのに、いの一番に声をかけてきたのは玲央だった。
「おはよ。うん、あとは荷造りするだ……け……」
玲央のほうに顔を向けると同時に、私は驚いて固まってしまった。
『次は俺も誘うって約束、ちゃんと覚えてんのかな?』
えっ、えっ、何これ?
頭の中に直接玲央の声が聞こえてくる。
「どうした?」
「な、何でもない! 次、次ね……次は誘う」
『覚えてんならいいけど、本当は風花とふたりでデートもしたいんだよな』
「で!?」
私は慌てて手で口を抑えた。
「『で?』って訊かれても……俺のほうが『で?』って訊きたいよ」