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入り口のドアは開け放たれていた。
「うっわー」
先に顔だけ覗かせた亜理紗が、感嘆の声を漏らした。
続いて私も店内の様子を窺う。
どれどれ?
「えっ、きれい……」
店内は植物がいっぱい。
床もテーブルの上も。
魔女の店というよりは、花屋といわれたほうがしっくりくる。
上部の空間でたくさんのガラス玉が回転している。
大きさも回転速度もバラバラ。
糸か何かで吊り下げられているんだと思う。
それなのに、それぞれはずっと同じ方向に、同じ速さで回転し続けている。
回転が逆向きの玉があっても、それは逆向きのままで回り続けている。
そして、ガラス玉に反射した光が、店内の草花を虹色に照らしている。