キミの手を握りしめて、離さないで、繋ぎ止めて。
「……ッ…、」
う、そ……で、しょ……
……不気味な黒光りをさせる銃口をこちらへ向けてきた。
諦めたわけじゃなかった。
むしろ……私は、怒らせたようだった。
「……フッ。今からお前に2つの選択肢をやる。」
「………。」
「1つ目は今すぐ昼来理世をここに呼び出し、目の前であいつが殺されるのを見ている。2つ目は1つ目に逆らって、あいつを守る代わりに俺がお前を殺す。」
ニヤリと不敵に笑った銀髪男はまるで敵なしの皇帝だ。
逆らったら容赦なく殺される。
余裕のあった最初とは大違いで誰が見てわかるほどに私は震えている。
「1分だけくれてやる。どちらかお前にとっていい選択か……、しっかり選べ。」