キミの手を握りしめて、離さないで、繋ぎ止めて。



「昼楽理世…っ!!」



「……フッ。やっとお出ましか。待ってたぜ。」

ニヤリと笑った銀髪男。
まるで勝ちを確信しているようだ。





「ほんとさぁ、お前らバカだよね。」

何を思ったのか、いきなり喧嘩を売るように嘲笑い始めた麗琉くん。

突然のことに私のほうがビクッとしてしまう。




恐る恐る銀髪男をみれば、



「ッ…!!お前が悪いんだ!!お前さえいなければ……、烈衣は…ッ!」

怒りに震えるように叫んだ。

……私には何が起きているのか何も分からない。





「はぁ……俺は頼まれてやってるだけ。だからさ、そいつが誰だか俺もわかんねぇよ。まず俺はお前すら誰か知らないけど。」



うんざりしたように答えた麗琉くんはまるで、火に油を注ぐよう。

相手を挑発して怒らせたいかのようにニヤリと笑う。



< 27 / 30 >

この作品をシェア

pagetop