キミの手を握りしめて、離さないで、繋ぎ止めて。
「やっぱお前は話をするべき相手じゃない。」
少しの沈黙の後、銀髪男は前触れもなく冷ややかにそう告げた瞬間、
バァンッ___
あたりには何が爆発するような発砲音。
「麗琉くんっ!!」
反応が遅れて私は叫んだ。
どうしよう…っ、麗琉くんが……っ!私が捕まったせいで…死んじゃったら……
それは…っ、私が死ぬことより嫌だよ…っ!!
「ハッ、ばっかじゃね?そんな苛ついた状態で適当に撃った弾が当たるわけねぇよ。」
荒々しい言葉遣いで放たれた聞き覚えのある声。
「……っ!りる、くん…。」
しんで……ない、の……?
さっき……麗琉くん、撃たれたはずだよね…?
あれだけの威力の銃弾を避けたっていうの……?
もう、よくわからない。
恐怖心と麗琉くんが撃たれたとき焦りで、私はありえないくらい混乱している。
「……うぜぇんだよ!お前、さっさと死ねよッ!!」
「……フッ、それはお前だよ。……ねぇ、澄星。」
「……っえ?」
ここに麗琉くんが来てから初めて話しかけられ、ビクッと反応してしまう。
「俺がいいって言うまで目をぎゅっと瞑って下向いてな。……約束だよ。」
「うん……、わかった。」
どうしてだかはわからないけど、素直に指示に従った。いや、従わせられた。
……自分の命が危ないと錯覚してしまったから。
私は目をぎゅっと瞑って下を向く。
「フッ、いーこ。………じゃ、始めるか。」
「……っ、」
最後の一言はまるで人が変わったようで、背筋がゾクッとするほど声が低くなった。