キミの手を握りしめて、離さないで、繋ぎ止めて。
ねぇ……麗琉くん。
あなたの正体を教えて。私はあなたの全てを知りたい。
全てを知る覚悟をして、私は恐る恐る目を開ける。
「……ハッ!!」
う、そ……で、しょう……?
目の前に広がっていたのは、ペンキを塗ったくったように広がる血の海と倒れた人間が数人。
そして、何もなかったように薄く笑っている麗琉くん。
…麗琉くんは…何者、なの……?
この状況に戸惑い、恐怖も生まれてくる。
「あ、」
見ちゃった?なんて、ニヤリと不敵に笑う麗琉くんはまるで狩りをしていた獣のよう。完全な確信犯だ。
それに……いつもと全く違う。
「あーあ、だから目瞑ってろって言ったのに。」