キミの手を握りしめて、離さないで、繋ぎ止めて。

キィ……ギギッ



「あれ？麗琉くんだっ。」

私の家の隣の扉が開いて1人の男性が顔を出した。





「あぁ。おはよ、澄星。」



サラサラなマッシュヘアにダークブラウンに少し紅色が混じったような瞳。
黒いYシャツに黒いスーツ。
そして、耳で揺れている銀色のチェーンピアスは彼のかっこよさを引き立てている。





__そう、私のお隣さんは超絶イケメンなのだ。





名前は平瀬麗琉くん。


大学生なのか高卒で働いているのかは分からないけど、年齢は19歳。

隣の部屋なのに生活音もほとんどしないし、見るときいつも軽装で出かけて行くから何をしているかさっぱりだ。




2年くらい麗琉くんの隣に住んでるのにね。

とにかくミステリアスで素性が真っ黒な人だ。


まぁ、私とは仲良くしてくれて根は優しい人なんだな、とは思うんだけど。